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ほくそ日記

妄想だいすきほくそのリアルな日常

人生初CLUB

大学4年。根暗な私とは無縁だと思っていたCLUBに誘われた。あえて英語で書く。CLUB。わたしの中でCLUBといえばお立ち台に上がりクネクネ身体を揺らしながら大きな扇子を振りまくるというひと昔前の発想しかない。だからこそどんなとこなんだろうとただただ興味があった。
就活真っ只中内定ゼロ状態でもルンルンで行った。お持ち帰りされたらどーしよーと周りに言いながら。


当日私はセットアップに真っ赤な口紅いつもより濃いめの化粧で行った。当時のわたしは終わらない就活のせいで真っ黒な髪にショートボブだった。だけどそんなショートボブもちゃんと巻きそれっぽくした。気合いの入れようが違う。今日のわたしは一味違う。今日はなんだかいけそうな気がする。そんな根拠のない自信に満ち溢れていた。しかし誘ってくれた友達はそんなわたしを見て唇が血だらけの座敷童子みたいと言ってきた。ものすごく嫌な予感しかしない。




ドンドコドンドコピカピカピカリン(わたしにはそう聞こえわたしにはそう見えた)耳は痛くなるし目はシバシバする。やっぱりわたしには合わない。みんなが音楽に合わせ身体を揺らしている。揺れるタイミングがわからない。それになんだこのゆるい揺れ。想像してたんと違う。


気づけば一緒にきたはずの友達の姿がない。わたしはトイレに逃げ込んだ。ホッとできる場所はトイレしかない。いつだってトイレは味方だ。しかしなぜかトイレはネイルゾーンを突っ切らなければならずキラキラキャッキャしてるゾーンをひたすら真下だけを見て抜けたと思ったら今度はありえないほどの行列が。いくら綺麗に着飾っても尿意にはみんな勝てねぇんだ。わたしの前のいかにも場慣れしてる気の強そうな女2人組が「トイレ1つしかねーとかありえねーんだけど」とよく通る声で言っていた。激しく同意である。わたしの後ろにもかなりの列ができたためトイレに逃げ込む作戦は失敗に終わった。


かなりの時間をトイレ待ちに潰し戻ってくるとはぐれていた友達が知らない男の子を連れてやってきた。
「なんかこの子主催者の友達らしいから今からVIP室いかない?」

びびびびびびっぷすぃつ!?
たった今までトイレへ逃げ込んでいたわたしがVIP室。ってかこの人一体誰なんだ。


行きたい。怪しさしかないけど行きたい。こんなチャンス2度とないだろう。


連れられていったのはダンスフロアのさらに奥。うぉぉVIP室な感じが‥いやなんだこのただ黒いカーテンで仕切られただけの安易な作りわ。VIP室とは呼べない‥でしょう。若干落ち気味になりながら中に入るとおデブサングラスの周りを美女たちが囲んでいた。中心にグラサンが堂々と脚を組みながら座っている


このデブナニモノ


するとグラサンが私たちをみて「こっちへ来なよ」と手招きしてきた。


明らかに場違いすぎる。囲んでいる女の人たちは本当に美人だった。しかもスタイルも抜群でそれを知っている人の格好だった。
なんだかわたしお遊戯会の為に似合いもしないドレスを着せられたチンチクリンな女の子みたいだわ

入りづらい‥横に並びたくない‥でもグラサンが呼んでいる‥いそいそと端っこに座った。


グラサン「よしこれあけちゃおう」


わたしはお酒はお酒だという感想しかもてない舌音痴なのでなんのお酒を飲んだのかはわからなかったがとてつもなく美味しいお酒だった。今までお酒と思って飲んできたのは井戸水か何かかと思えるほど美味しいお酒だった。


みんなが脚を組んで談笑している中わたしはひとり膝を綺麗にくっつけ手を膝に置きひたすらほくそ笑んでいた。


就活や
この姿面接の時のわたしや


笑えてきた。ここまで来て面接を思い出すなんてわたしかわいそうだなと泣けてきた。ほくそ笑んだり落ち込んだり。多分周りの女の子たちには気持ち悪がられていただろう。結局CLUBに行ったのに12時前には家に着いていた。

お持ち帰りのおの字もなかったや( ´ ▽ ` )